前回の投稿ではクマノミの卵はもっぱらオス君が孵化まで育ててくれることを紹介しました。その間にわたし達は孵化後の稚魚育成のための準備を着々と進めましょう。今回は準備すべき機材を紹介します。
エアポンプ
孵化の際はすべての循環を停止し、水槽内を穏やかにエアレーションする必要があります。また、孵化後の育成期間中は稚魚のいるケースにはろ過装置やポンプは使用せず、弱くエアレーションをして飼育します。その他に稚魚の餌であるワムシ(プランクトン)の培養にもエアポンプが必要になります。
我が家では2台のエアポンプを用意し、1台目は孵化用・育成用、2台目はワムシ用として使用しています。それぞれ分岐コックで複数口に分けるのでそこそこのパワーがありながらも、パワフル過ぎない機種が最適です。エアポンプはすでに持っている人も多いと思います。新たに調達するのであれば、わたしの推しエアポンプは水作のSSPP-3Sです。安い、静か、丈夫、吐出量調整可と、パーフェクトです。
また、SSPP-3Sは最小吐出量でも稚魚にとってはエアーが強すぎる事があります。分岐コックを使って吐出量をさらに弱めて調整します。さらに、分岐コックがあれば稚魚が複数世代がになっても(複数の稚魚ケースを使っても)1台のエアポンプでまかなえるため効率が良いです。ブリードが軌道に乗ると何個も育成ケースが水槽に浮かびます。
エアストーン、エアホースもお忘れなく。ごくごく普通のシリコン製エアホースで大丈夫です。黒は汚れが分かりにくいので避けます。普通の白が一番です。
意外に選定が難しく奥が深いのはエアストーンです。できるだけ小さい気泡を出す事が望ましいのですが、気泡が小さすぎるとエアポンプの負荷となり、目詰まりもしやすくなります。現在わたしは使いやすさ重視で普通サイズ気泡の安いエアストーンを使用しています。
安価で小さいストーンでとりあえずOKです。なお、某100円ショップのストーンは2個100円と破格でしたがすぐに壊れたのでアクアリウムメーカーのものを選んだ方がよさそうです。すでに所有しているものがあればそちらを流用可能です。
プラケース
孵化した稚魚を掬う時と、掬った稚魚をそのまま育てるためにプラケースが必要です。GEXのメダカ用ケースが画期的に便利です。
掬って浮かべて飼育開始。簡単便利です。
懐中電灯
孵化した稚魚を掬う前に、1か所に集めるために使います。
どんなものでもOKです。わたしは白色のLED懐中電灯を使用しています。
常夜灯
孵化後2週間程度は24時間連続点灯します。夜間も真っ暗にならないように明るすぎない常夜灯が必要です。
100円ショップでもUSB式の調光ライトが売られています。ただし、本来の用途外のため完全自己責任での使用となります。壊れやすいですが安いので消耗品と割り切って使っています。それにしてもこれを100円で作るとは・・・感心します。
稚魚の餌
孵化~12日くらいの間は稚魚の餌としてワムシを与えます。ワムシの準備については詳細を下記ページにて紹介しています。
孵化して6日目~はブラインシュリンプを与え始めます。ブラインシュリンプの準備については詳細を下記ページにて紹介しています。
その他小物たち
飼育ケース内の糞などの汚れを吸い出すために大きめのスポイトがあると便利です。
補助用飼料として冷凍コペポーダー、稚魚用乾燥餌があると、忙しくて活ブラインを準備できなかった日などに一時的に利用できます。あくまでも一時的ですが。
稚魚用乾燥飼料はある程度育ってくれば自然に食べてくれるようになります。フレークよりも粒餌が向いています。メガバイトSサイズでも良いのですが、もっと粒の小さいものを用意するとより小さい時から与えることができます。多用は禁物ですがおとひめは安価なのでストックしています。
孵化時には水槽に一切の光が入らないようにする必要があります。室内を完全に真っ暗にできない場合や窓から街灯の光が入る可能性がある時はブラックのプラダンで光を遮断します。必要に応じて準備しましょう。
まとめ
「準備チェックリスト」と、少々おおげさなタイトルで書き始めましたが、意外にも特別な準備は多くないことに気づきました。通常のキーパーならすでに所持しているものや、安価に入手できるものも多いため、特別なものはワムシ位でしょうか。
準備が整ったら孵化を待つのみです!!頑張りましょう!!