【誰も言わない真実】イソギンチャクの飼育方法3【年単位で飼うための飼育環境&まとめ】

ぺルクラクラウン

前々回はソギンチャク&クマノミ飼育の基礎知識、前回はわたしの体験談を共有しました。今回はわたしのイソギンチャク飼育環境を紹介します。

我が家のハタゴイソギンチャク飼育環境

照明:暗すぎると褐虫藻が抜けていかにも不健康な感じの透明になります。ただし、サンゴの様にそこまでこだわらなくても大丈夫です。我が家では何回かライトを変えて飼育していますが、現在ボルクスジャパンのグラッシーレディオRX122REEFを使用しています。このLEDにBluetoothユニットを挿して70~80%くらいの出力に調整しています。グラッシーレディオシリーズはさすがマリンアクアリウム設計なだけあって良くできています。

人工海水:安い塩で飼育できています。他にサンゴなどを一緒に飼うかどうかで塩のグレードを決めると良いです。魚とイソギンチャクだけであれば高級な塩でなくても大丈夫です。なお、水替えは2週間に1回程、約25%~30%程度の水替えをしています。

エサ:イソギンチャク用のエサを週に1~2回程度与えています。余程良質な強い光を提供しない限り光合成だけでは不足してきます。エネルギーが不足するとだんだん小さくなってきます。一方で強い光はコケの成長も促進してしまうため、光と給餌の両面から程よいところでバランスを取ります。乾燥餌の様に保存がきいて使いやすいバイタリスのアネモネペレットは必需品と考えます。

水流:ウェーブポンプは使用した方が良いです。高級品は不要ですが、コントローラー付きをおすすめします。わたしは下記の様な中華製品を使用していますが、ノートラブル、充分なものです。巻き込み事故には注意です!ウェーブポンプにはイソギンが近づけないようにしましょう。

水温:27.5~28.0℃前後で飼育しています。わりと高めの水温設定ですが、真夏はクーラーが必要です。約65Lの水量なのでゼンスイのZC-100αを使用しています。なんの不満もないクーラーです。クーラーやヒータ、循環ポンプなどの要となる機材は故障が水槽崩壊に直結するため信頼できるメーカー品を選びます。

循環ポンプ:循環ポンプは故障や停止が許されません。信頼できるものを紹介します。

まずはカミハタが輸入するリオシリーズです。流量別に非常に多岐にわたるラインナップを展開しています。安価にも関わらず高い信頼性とパーツの入手性の良さ、消費電力の少なさが魅力です。わたしはリオ800、1700、2500と3種類使用した事がありますがどれも故障した事はありませんでした。

次にイタリア製NEWAマキシシリーズです。余談ですが古くからアクアリウムやってる人は、昔はアクアリウムシステムズブランドだったことを覚えているでしょう。マキシジェットという名前でしたね。吹出し口の方向を360℃自由にできる事がポイントです。現在日本への輸入代理店はカミハタです。また、NEWAミニは昔ミニジェットという名称でした。どちらも持っていますが超丈夫で信頼できるポンプです。手に持った瞬間これは高品質だなと分かる質感を備えています。

次にエーハイムコンパクトオン シリーズです。また余談ですが、古くから・・・(略)エーハイムといえば憧れのドイツ製高級機材メーカーでした。今は手が届きやすく使いやすい商品がラインナップされています。昔のエーハイムポンプのデザインを踏襲し、カッコいいです(ポンプのデザインは飼育に直結しませんが)。本品はイタリア製です。何となくNEWAのOEM品の香りがします。そしてこれまた輸入代理店はカミハタとなっています。カミハタどんだけ強いねん!!

隠れた名作としてはニッソーのPP-51があります。なんと本品は50hz、60hz両対応です。転勤の多い方にも是非。コンパクトで静かなため重宝する場面が多いです。

循環ポンプはPP-51などを除き、50hzと60hz別に作られているものが多いので購入時には注意してくださいね。

ハタゴイソギンチャクを飼育する過程で気づいたこと・感じたこと

わたしは今後ハタゴイソギンチャクを購入することがあったとするならば、国内採取しか買わないつもりです。

国内産しか買わないと書きましたが、決して外国産のイソギンチャクそのものが悪いという意味ではありません。採取、流通の過程でダメージを負わされている可能性が高いという、人間側の問題によるものです。

調子がいいイソギンは短時間の間に伸び縮みすることはなく、頻繁に伸び縮みするのは不調の証です。

口が見える個体は要注意です。飼育下でたまに見えますが少ししたらまた見えなくなるのが正常です。明らかにだらっと口が開いている個体は絶対に避けてください。

ショップで同一便で入荷した個体の中に不調な個体がいる場合は、好調に見えてもわたしは購入を見送ります。

イソギンチャクは硝酸塩があると飼育できないとされていますが、我が家では硝酸塩50ppm程度の時も元気に生存していました。現在、10ppm~最大20ppm程度の濃度で飼育しています。ただし、硝酸塩濃度は出来る限り低いに越したことはないです。

国内採取ではないのに国内採取であると産地偽装を行うショップや出品者がゼロではないようです。お気をつけください。海外産か国内産かを判別する証拠がないため嘘が通用してしまうのです。ヤフオクなら評価や実績をよく確認して信頼できるか見極めてください。信頼できる出品者は商品内容や特性を熟知していて、説明文章からもちゃんとしている感が伝わってきます。パッと感じる直観、大事です。

信頼できない出品者は、大抵説明文が質素な場合が多いです。単に「国内採取です」などと非常に簡潔でサッパリしている事も多いです。

わたしもヤフオクを使用する身なので自分で言うのも変ですが、ヤフオクであれ、ショップであれ、信頼できる所もあれば、信頼できない所もあります。その比率に差はないように感じます。質問を投げかけた時の対応がきちんと回答・説明できているかどうかが出品者やショップを見極めるコツです。親切でなかったり、質問回答の丁寧さに欠けていたり、初心者に冷たかったりする出品者やショップは経験上生体の質も良くない事が多かったです。(絶対ではありませんがあくまでもわたしの感覚として)

ハタゴイソギンチャクは絶対的な入荷数が少ないのですぐに、よりどりみどりで選ぶような買い方はできません。ある程度時間をかけて良質な個体を探すつもりで探しましょう。急いで長生きしない個体を入手しても意味がありません。

ハタゴイソギンチャク飼育環境まとめ

3回にわたりペルクラ(カクレクマノミ)のおうち、イソギンチャクの飼育方法について述べてきました。イソギンチャクはクマノミよりもデリケートなため、飼育水準の多くはイソギンチャクに合わせることになります。焦らず、じっくりとイソギンチャクを探せば良い個体に巡り合えるはずです。

難易度は高まりますが、クマノミを飼ったらぜひイソギンチャクとの共生、そしてペアリングと産卵に挑戦してみてくださいね!

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