プラケースでそっと掬った稚魚。キーパーが寝る前に稚魚たちの育成環境をセットして育成のスタートです。わたしの育成環境とポイントを紹介します。
プラケースを水槽に浮かべる
分かりにくいですが、捕獲した稚魚をプラケースのままそっと水槽(稚魚水槽)に浮かべます。作業中、室内の照明は付いてても良いですが水槽の照明は付けません。水槽に浮かべることにより、稚魚ケースの水温を一定を保つことができます。
激弱エアレーションをかける★重要★
エアレーションを弱くかけます。エアーが強いとケース内の水流に稚魚が負けてしまいます。体が気泡にぶつかった衝撃で負けてしまいます。反対に弱すぎるといつの間にかエアーが止まってしまう恐れがあります。
非常に小さい気泡が複数本出ている状態が望ましいエアレーションです。基本的にはエアーが止まらなければ弱ければ弱い程良いです。我が家では水作のSSPP-3Sを使用していますが、ダイヤルを最小にしてもエアーが強すぎるため分岐コックで一部のエアーを逃して使用することがあります。
分岐コックは、稚魚ケースが複数になった時にも1台のエアポンプで賄えるので便利です。
また、小さい気泡を出すエアストーンも重要です。これがまた難しく、同じ商品を購入しても泡が大きかったり小さかったりまちまちなのです。そのため、安いストーンを複数個購入し、いい感じの泡が出るもののみを使用しています。大きい泡が出てしまうストーンはもう少し稚魚が大きくなった時に使用します。
一般に評価が高く、小さい泡が出ると言われているストーンも試したことがありますが、かなり空気圧をかけないと泡が出なかったり、あるところから一気にたくさんの泡が出たり、微弱エアーでは泡の出が不安定だったりとなかなか決定版のストーンに出会えていません。エアストーンは実は奥が深く、難しいです。
稚魚ケースに常夜灯を点灯する
稚魚は夜間も完全に消灯せずに常夜灯を点灯します。ただし、光が強すぎると生まれたばかりの稚魚以外の魚が不眠症になってしまいます。プラケースを黒のプラダンで覆い、光の漏れを少なくしたうえで点灯しましょう。
このLEDライトはなんと100円ショップで見つけました。調光機能付きで最強のコスパです。わたしはずっとこのLEDを常夜灯として使用しています。
ワムシを投与する
常夜灯を点灯させ稚魚が食べようと思えば24時間いつでも餌を食べられるようにします。ふ化直後から餌を食べているかは不明ですが、いつでも食べられるようにワムシを投与しておきます。少なすぎず、多すぎず、適量の表現が難しいですが、2~3L程度のプラケースなら飽和直前濃度のワムシ槽からならネット1~2掬い分程度を投与します。
ワムシの準備については下記のページをご覧ください。
これでセット完了!
最後に作業にもれや水槽に異常がないか確認したら完了です。夜な夜な行う作業。キーパーの疲れもあるかと思います。親水槽も含めて最終チェックを確実に!これで孵化当日の作業は完了です。お疲れ様でした~。
参考 我が家の水槽に浮かぶ稚魚ケースたち
順調にブリードが進むと、水面がケースで埋め尽くされるほどになります。色んなサイズの稚魚のケースが浮かんだ光景はとてもかわいいです。
ワムシにブラインに・・・大忙しになります。が、やりがいのあるひと時です。