これまで何度か記述してきましたが、ブリードの成否は卵の質がカギを握ります。では、どうやって卵の質を上げるのか??もうお分かりですね。親魚のパワーを高めるのです。親魚のパワーは日々与えるエサで決まります。ここでは、親魚が長期間健康的で良質な卵を産むためのエサの与え方としてわたしの例を見ていきましょう。教科書的な理想論ではなく、わたしでも実践できている現実ベースでのエサの与え方論をここに記述します!!
現在親魚に与えている乾燥エサたち
<フレークフード>
・キョーリンマリンプロス レッド(毎日与える)
・キョーリンマリンプロス グリーン(毎日与える)
<粒餌>
・キョーリンメガバイト レッドS粒(毎日与える)
・キョーリンメガバイト グリーンS粒(毎日与える)
・キョーリン 海藻70S粒(週に1回程度与える)
・おとひめ C-1(稀に使用)
他いろいろ試していますが現在はこれらが1軍の乾燥餌です。キョーリン強すぎ・・・。入手性が良く、実績も確か、価格も安いのでキョーリンばかりに・・・。最後のおとひめだけはキョーリンではなく養殖・業者用の餌です。少し前まではオメガワンのフレークも1軍だったのですが最近日本に入らず、脱落してしまいました。オメガワンは再開してほしいエサです。
マリンプロスとメガバイトはレッド、グリーンともに毎日与えます。海藻70は粒が大きく、残餌が出やすいためごく少量ずつ食べたことを確認しながら週に1回程度与えます。おとひめは単独で与えることはあまりなく、後述の栄養強化をして与えることがほとんどです。おとひめはおそらく太らせる事に特化しているため単体でこればかり与える事には不安が残ります。おとひめの良さは、栄養強化剤の吸収が良いところです。
追記・オメガ脂肪酸の強化を図るために新たにオメガワン マリンミニペレットを導入しました。
粒餌の栄養強化剤たち
・セラ フィッシュタミン
フィッシュタミンは絶対に欠かせない栄養強化剤です。どうしても不足するビタミンを与えることでコンデションが格段に上がります。
・ブライトウェル エンジェリクサー
アミノ酸をベースとした栄養強化剤です。導入時や餌付け時、体力回復用とされていますが、わたしは常用しています。産卵はパワーを要します。素早い親魚の体力回復に役立っています。
・日海センター ラクトフェリン
フィッシュタミンやエンジェリクサーを溶媒としてこの粉末のラクトフェリンを溶かします。栄養強化の他、病気予防にも効果があるとされています。
粒餌の栄養強化方法の実際
まずは、ラクトフェリンを適量取ります。ちなみに、コンビニコーヒーのプラスチックマドラーが便利です。
続いて、フィッシュタミンとエンジェリクサーをラクトフェリンが溶けてかつ水っぽ過ぎない程度の量を滴下します。
ラクトフェリンをよく溶かしたら上の様な感じになります。
粒餌を適量加えてラクトフェリン液を吸わせます。写真ではメガバイトレッド、同グリーンを加えていますが、好みの粒餌でOKです。
こんな感じにラクトフェリン液を吸ったら魚たちに与えます。塊になりすぎないように上手く与えましょう。紹介した粒餌の栄養強化剤3種は少々高価に思えますが、1回買えば日持ちし、使用量も少量なため相当長期間使用することができます。
粒餌の栄養強化をしないなんてもったいないですよ~!!!
というのがわたしの私見です。多少の手間がかかるのでわたしも毎日は粒餌の栄養強化はおこなっていませんが、週に2回程度は栄養強化した粒餌をたらふく食べさせています。
↓↓↓追記・新たに導入した栄養強化剤と乾燥餌については下記に紹介していますので合わせてご覧ください。
現在親魚に与えている冷凍エサたち
以前にも紹介した、冷凍アダルトブライン
冷凍ホワイトシュリンプ
冷凍餌はブラインとホワイトシュリンプを概ね週に3回程度与えています。忙しくても週1回は与えたいところです。
ブロックごとドボンと投入せずに、ちゃんと容器を使って飼育水でいったん溶かしてから与えましょう。冷凍のままドボンはよく見かけますがわたしは絶対にやりません。
まとめ
良質の卵を産むためにはとにかくエサです。バランスよく、ヘルシーなエサをたらふく食べて健康的に育った親魚は長期にわたり元気な卵を産みます。特にメス親は産卵で相当エネルギーを使うようで、かなりたくさんの餌を食べてくれます。食べるだけ餌を与えましょう。
どこからともなく、餌をたくさんあげてしまうと水質が悪くなる・・・という声も聞こえてきそうです。それは・・・、ろ過パワー不足です。たくさん餌を与えてもきれいな水を維持できるフィルターの準備ができて、ブリードのスタートラインに立ったと言えます。水質不安がある場合は改めてろ過を整えましょう。